地域に根ざしたコミュニテイーサロン
朱うるしを筆にのせて描く「吉野絵」
「絵心を人生のどの辺で置き忘れて来たかな?」、「あ~俺ってなんて上手なんやろう!」
ほんの一瞬、静寂が訪れたかと思う間もなく、誰かが声を発してそれにまた誰かが応えて実に賑やかだ。
ここは奈良市二条町1丁目にある「わくわくサロン」。「健やか財団奈良シニアリーダーカレッジ」の卒業生を中心につくられた「奈良まほろば五期会」が吉野絵師の沢井政人さんを講師に招き、吉野絵の塗りの体験を楽しんでいる。
吉野地方は昔から良質の漆が産出し、塗り物の生産が盛んだったが、江戸時代の始め頃、一旦衰えていた漆器の再興を計り、五弁の草花文を描く吉野絵が下市地区の特産となった…とレクチャーの後、待ちかねたように絵筆を握り、楽しい時間が始まった。
地域で役に立つ高齢者の育成がきっかけ
「平成20年にシニアリーダーカレッジ(旧老人大学)の5期の卒業生は80人、奈良校と橿原校でそれぞれ40人ずつでした。奈良校の卒業生を中心に『奈良まほろば五期会』を結成し、更に体験の学びの『遊学の会』や歌好きの『カラオケ同好会』など分科会も出来て、それぞれ活発にやっています」とメンバーの溝口博己さん。
また、橿原校の卒業生の世話役の児玉紀雄さんもこの日は参加していた。「うちも頑張っているのですが、活動の幅を広げるために、参考にと思ってやって来ました」。
この日の午前中は皆で「水餃子」作りを楽しんだ。皮から作る本格派で、生地をこね、具を刻んで、とこれまた賑やかだったそうだ。
「地域で役に立つには組織人の良き所を生かし、悪い所を治さなければならないと考えているんです。『おい、これはやったのか?』などの命令口調だけでは地域に受け入れてはもらえません。幸いここの男性陣は手も口も良く動くし、腰も低いので大丈夫。心配なのはきっかけがなくてお家におられる方です」とメンバーの出口多恵子さん。仲間は常に広く募集中なのでまずは見学からでも参加して欲しいそうだ。
「パソコン教室」、「手打ちうどん作り」、「障害者福祉施設の見学と交流会」、「味噌作り」など多彩な企画と素敵な仲間が待っている。
問い合わせはTEL090・8986・8844(溝口さん)。

